この事件の足跡


この事件がはじまってから5年の月日が流れました。その間、いがらしサイド、業者たちはこちらからの度重なる問いかけにも応えず、情報開示もせずビジネスをつづけました。判決がでても<控訴><上告>を理由に<著作権は未だ確定していない>と現在も主張しています。今回、業者たちを訴えるまでフジサンケイアドワークもカバヤもいっさい情報開示はしませんでした。(ダンエンタープライズ、サンブライトは判決後、ある程度の開示はしました。)提訴し、裁判所からの要求によってやっと改ざんしたように思われる情報開示がなされ(もし、改ざんしていても証拠が掴めない限りどうしようもありません)陳述書が出されています。その陳述書を読む限り各社協議して書かれた事が伺えますが、それでも微妙にくい違っています。その陳述書を整理し、みなさまからの情報提供のおかげでこの年表(?)を作成する事が出来ました。ほんとうにありがとうございました。
尚、<水木サイド>には当時水木が知り得ていた事を記しました。業者達の陳述書と早期に直接聞いた事とはくい違いがあったのでわたしは<直接聞いたこと>を採用しました。弁護士が介在して書かれた陳述書より<不意打ち>で尋ねた時の<答え>の方がより真実に近いと思ったからです。

水木 杏子




1995年(平成7年)

水木サイド いがらしサイド
2月 講談社(東映)との契約解除。 このころ、フジサンケイアドワーク朝井元専務はいがらし氏の山本元マネージャーの紹介でいがらし氏と会う。(注:1)
3月 日本アニメとのリメイクの話し合い。 朝井氏本人によれば、山本氏とは旧知の仲であったという。
4月 いがらし氏の要望により、ティムティムサーカス出版委任状を渡す。(いつ出版されたかは解らない)
6月 日本アニメとのリメイクの話途絶える。( 突然、続編の話になったため)
7月 香港、玉皇朝出版よりイラスト集出版。そのサイン会のためいがらし氏と香港へ。
11月 マンガジャパン顧問弁護士立ち会いのもといがらし氏と契約を取り交わす。

(注:1) 朝井氏の陳述書によるといがらし氏に会ったのは平成8年春頃となっているが事件当初伊東弁護士に本人が語った伊東メモによればこの頃(平成7年頃)になっている。

1996年(平成8年)
水木サイド いがらしサイド
春頃
  • 玉皇朝出版より無断でポストカード、テレフォンカード発売。
  • このころよりフジサンケイアドワークはいがらし氏より権利を預かり、動きはじめる
7月2日
  • 朝井 匡人氏、小川 武夫(前社長)、板倉 由明氏とでいがらし宅を訪問。商品化のうちあわせ。
8月 ティム・テイム・サーカス(玉皇朝出版)出版
キャンディコーポレーション、フジサンケイアドワーク、山本マネージャーの噂を聞き何が行われているのか分からず不安に思った水木は、いがらし氏に会見を求めるが応じなかった。 9月〜10月
  • キャンディコーポレーション設立。(香港代表 石川正志、日本代表 山本昌子)
  • バンプレストとプリクラの契約。
  • アースプロジェクト、いがらし氏、フジサンケイアドワークと商品化のうちあわせ。


1997年(平成9年)

水木サイド いがらしサイド
2月 ・フジサンケイアドワーク、版画(プリント)制作。
3月 ・玉皇朝出版主催で香港にて原画展示会。(佐川急便事件)
キャンディコーポレーション(香港)社長石川 正志氏と玉皇朝出版(キャンディキャンディ全9巻)契約。
・プリクラ、松戸にて開始。
・ポニーキャニオン、CD-ROMうちあわせ。
・扶桑社にて、キャンディキャンディ復刻版うちあわせ。
5月6日 ・フジサンケイアドワーク、カバヤに営業。
5月23日 プリクラ発覚。
5月29日 扶桑社、発覚。
5月31日 香港、出版契約発覚。
6月24日 ・村中 志津枝氏を信用し、キャンディコーポレーション(石川 正志社長)との契約を解除し、新たにキャンディ全9巻の契約を結ぶ
同日 村中 志津枝氏にすでに玉皇朝出版より発売されれていた。ティム・ティムサーカスの見本を見せるよう、再々度催促する。しかし、村中氏は「もう本がないので今探している」と返答
6月26日 ・山崎 和義弁護士より契約解除予告付き通知書到達。
7月6日 ・一方的契約解除通知。
この間、水木がフジサンケイアドワーク、朝井氏に接見を求めるもかたくなに拒否。
8月18日 サンケイ新聞紙上にて、版画と称する印刷物の通販のカラー付き全面広告。
9月上旬 香港の村中氏より「やっと、ティムの漫画が見つかった」と送ってくる。
9月16日 提訴。
10月28日 ・フジサンケイアドワーク、アースプロジェクト、いがらし氏三者で権利委託の契約。
11月1日 大阪のサンメール(文具)とアースプロジェクトが契約。(注:2)
11月末 ・フジサンケイアドワーク、伊勢丹府中店展示会のため営業。
12月ダン、サンブライトアースプロジェクトと話し合い。(注:3)

(注:2)アースプロジェクトの陳述書によると、サンメールとの契約まで(たった4日)である。また<提訴後>すぐにフジサンケイアドワークはアースプロジェクトと権利委託契約を行ない表舞台から表面的には姿を消したようで興味深い。
(注:3)水木の夫が事件当初サンブライトから聞いた夫メモによると、こ
の頃業者達は商談をしていると言っていたのだがその後の陳述書では日時がずっと後になっている。


1998年(平成10年)
水木サイド いがらしサイド
1月 裁判開始。
2月 伊勢丹府中店にて、原画展発覚。(フジサンケイアドワーク主催、産経新聞後援。)
水木サイドの抗議により、伊勢丹側はポスターを排除。グッズを売らないと約束したが、開催3日後にその約束を破って販売。
2月4日 ・タニイが契約したドーリムカムトルゥー(おもちゃのタカラ子会社)商標権申請。いがらし氏もこの頃多品目の商標申請を行なったと思われる。(注:4)
3月 ・サンメール(文具)レターセット、メモ、シャーペン、ペンケース、ブラシ、鏡発売。
4月 サンメール文具発売発覚。
5月12日 ・アースプロジェクト、ビックベン(ジグソーパズル)契約。(注:5)
6月1日 アースプロジェクトがダン、サンブライト、タニイと契約。(注:6)
6月16日 カバヤ、飴3種を発売。
6月30日 カバヤ飴発覚。
7月 ・コロンブス靴クリームの広告、雑誌誌上にて発覚。(それは未だに詳細不明) 船橋そごう原画展にて原画販売。(プリンス画廊)
7月〜9月 ・広島筆の里にて原画展、アニメ上映。(フジサンケイアドワーク主催)
・船橋ららぽーとにて原画展、発覚。 7月28日 ダン、サンブライト、アイプロを訪問。いがらし氏の激励を受ける。
・西武画廊PEPEにて、フジサンケイアドワークの版画(プリント)販売。 (アトリエ美)
8月大阪サンメール仮処分。
・タニイが営業に動きはじめている事を知る。内容証明通達。
10日 ・椿山荘(フジサンケイアドワーク主催)版画(プリント)、カバヤ飴、キャンディキャンディBOX(本)販売。仮処分が間に合わなかった。
・軽井沢プリンスホテル展示会。
・横浜グランドホテル、発覚。(アトリエ美)
20日 ・京王プラザホテルにて、フジサンケイアドワークの版画(プリント)販売発覚。原画展開催。(主催三省堂書店)アニメ上映。
9月21日 ダンより電話。マルシーに水木の名前を入れたから商品を許諾してほしいと言われたが係争中であり、また東映の商標権を侵害しているため拒否。 9月 ・船橋そごう(プリンス画廊)
10月 ・荒川郵便局イベント発覚。 10月5日 ・業者を集めいがらし氏、山崎 和義弁護士「裁判の形勢はいがらし先生有利」と熱弁を振るう。
・日本テレビ<おしゃれ関係>に出演したいがらし氏の紹介によりビックベンのジクソーパズルの発売を知る。
11月11日 ・タニイ展示会(浅草橋)において二十数社と契約したグッズ発覚。 11月 ・千葉、柏そごう(プリンス画廊)
日本赤十字社にて、グッズ販売
16日証人尋問。いがらし氏、水木は<原作を書いていない>と裁判長の前で証言。 ・大阪原画展。
20日 ・倉敷にいがらしゆみこ美術館オープン。多くのグッズを販売した事を知る。 20日 ・倉敷にいがらしゆみこ美術館オープン。
18日 ・恵比寿アトレにて<ちばてつや、いがらしゆみこ二人展>発覚。(フジサンケイアドワーク主催)サンメールの文具販売。
・水木の夫、ダン、サンブライトと連絡。 12月 ・多くのグッズ関西系にて販売。(アニメイト、スーパーなど)
・京都、東舞鶴原画展。
・長野、松本原画展
・熊本鶴屋百貨店原画展。

(注:4)現在タニイが契約したドリームカムトルゥー(おもちゃのタカラ子会社)は申請が通り1999年4月23日より多品目の商標権を得ている。いがらし氏が申請した商標権は25年間保持してきた東映アニメに戻った。ドリームカムトルゥーが商標権を得ても水木に許可なく作った商品はやはり違法である。
タニイ陳述書によると、ダンと契約したのは6月1日になっているがタニイ系列のグッズを作ったドリームカムトルゥーが2月に商標権を申請している事は何を意味しているのか・・・。

(注:5) その後、アップルワンもジグソーパズルを契約。業界常識として同品目で2社との契約は行なわない。

(注:6) アースプロジェクト、ダン、サンブライト、タニイの陳述書によると、この日に契約が行なわれた事になっているが上記の理由により信用できないと思っている。

1999年(平成11年)

水木サイド いがらしサイド
1月〜 ・各地展示会(向日葵)
1月21日 業者達、アジア圏、ハワイへの海外輸出への契約。
2月 ・地裁判決。 2月 控訴
2月 ・アップルワン、業界誌において「裁判が良い宣伝になった。」と発言。
・長崎原画展。
いがらしネットの管理人が読者にメールで事件に関して虚偽の情報を流しはじめる。 ・宮崎原画展。
3月3日 ・いがらしネットにて通販開始を知る。 3月 ・和歌山原画展。
・金沢原画展。
・新潟原画展
判決後であるにもかかわらずドリームズカムトルゥー(おもちゃのタカラ)は新たな携帯用品を販売する。
4月 ・いがらしネットの通販、グッズを売り続ける倉敷の美術館を仮処分 4月23日 ・ドリームカムトルゥーの商標権が通る。(いがらし氏も一部認められそうになる。)
・新宿三越デパート原画展、中止が発覚。 ・宮城原画展。
・井沢 満氏(ジョージィ!原作者)への10年以上にわたる侵害発覚。 ・秋田原画展。
・広島そごう原画展。
5月 ・山中湖にていがらし美術館建設予定発覚。 5月 ・横浜上大岡原画展。
・長野原画展。
6月 業者達(ダンとサンブライト)海外契約を強く否定。 6月 ・富山原画展
・岩手原画展。
7月14日 ・山中湖いがらしゆみこ美術館オープン。イメージキャラクターはローズちゃん。
8月 ・北海道札幌グランドホテルにて原画展発覚。(北海道新聞主催)抗議した水木に北海道新聞事業部は絵の販売はしないと確約したがそれが後日、虚偽であったと知り何度にもわたって北海道新聞に説明を求めているが全く回答無し。
9月〜10月 ・向日葵に変わって、静アート主催になる。(静アートによると、名鉄企画の紹介)
・長野原画展。
12月 佐賀玉屋東デパート原画展。
・富山原画展。


2000年(平成12年)

水木サイド いがらしサイド
1月 ・香港でキャンディのラジオドラマ発覚。 1月 ・香港のラジオドラマの宣伝として、キャンディの置き時計、フィギュア、限定販売。
・浜松原画展発覚。 ・富士急ハイランドリゾートホテル原画展、中止。
2月 ・広島原画展。県条例違反で、県知事まで巻き込む事になるが強行。
3月18日大分原画展、仮処分。
3月30日・高裁判決。 ・上告。
4月 ・グリュック王国(帯広)、いがらしゆみこ美術館、発覚。
5月 ・倉敷にていがらしゆみこ新美術館(I love candy museum )オープン(明日絵主催)
5月25日 ・カバヤ判決。 ・控訴
同日 裁判中であるにもかかわらず、いがらし氏より日本アニメ、リメイクの企画を承諾を求められ当然、拒否する。
6月 ・香港のサイトにてグッズが香港に流され販売されている事を知りる。(タニイ、アップルワン、ポイントインク、シナダなど)
7月 ティムティムサーカス偽本が発覚。四年前、玉朝皇出版の村中 志津枝(鈴賀 れに)氏に再三要求していたにもかかわらず、もはや絶版で手に入らないと言われ3ヶ月待たされ、やっと送られてきた本には原作者名が記載されていた。しかし、香港で見つかった本には漫画家の名前しか記載されていない。 7月 いがらし氏、東映アニメに対し商標権無効審判として訴える。
9月19日 朝日新聞朝刊一面広告にて、エステー化学の宣伝にキャンディと酷使した“ゆみちゃん”が使用され、問題になる。この件は、裁判にも使われ

いがらしサイドは、「ゆみちゃんはキャンディの複製である。」
朝日新聞社サイドは、「あの広告の少女はキャンディはなくゆみちゃんである。」
エステー化学は、「ゆみちゃんはキャンディだと思われる。」とそれぞれ主張している。
10月 カバヤ控訴審はじまる。
フジサンケイアドワーク結審 。(判決は12月末)
17日 静アート判決(水木全面勝訴)
11月静アート控訴

2001年 (平成13年)


水木サイド いがらしサイド
3月 いがらし氏より訴えられる (日本アニメでのリメイクの同意を求める裁判)
8月 東映アニメ商標権審判決 (東映勝訴)


最高裁判決が(9月17日、現在)未だ下りていないため、<カバヤ控訴審><静アート控訴審>の審議は停止している状である。
<業者(タニイ、ダンエンタープライズ、サンブライト、アースプロジェクト)裁判>は、和解は無理として(業者たちは海外契約についても虚偽をいっていた。)、近々、結審。<判決>が待たれている。