アニメ観光ルート問題
アニメ観光ルートについて
水木が某出版社から下記の話を聞いたのは、平成20年頃のことでした。
それは、国土交通省が海外の観光客(主に中国、韓国、台湾)を誘致するために、多額の予算を費やして兵庫県の宝塚市(手塚治虫記念館)鳥取の境港市(ゲゲゲの鬼太郎)同じく北栄市(名探偵コナン)と、岡山県倉敷市(キャンディ)を結ぶ観光ロードをつくろう、という計画でした。
情報をくださった、某出版社の方は、
「倉敷のいがらしゆみこ美術館は、キャンディをいっさい取り扱っていないはず。なぜ、このような企画が?」
という疑念を抱かれ、水木に問い合わせてくださったのです。
情報によると、キャンディの倉敷とまで某新聞記事に載っていたそうです。
(その後、【キャンディに会える町、倉敷】というキャッチフレーズもあったそうですが確認はしていません。)
水木はもちろん、全く知りませんでした。
当時の国土交通省の企画書により、倉敷いがらし美術館が倉敷市の代表のひとりとして、平成19年、パネルディスカッションに出席していたこともわかりました。
(http://www.mlit.go.jp/kokudokeikaku/souhatu/h18seika/01anime/01anime.html)
(観光ルートの企画書の一例)
<倉敷いがらしゆみこ美術館が参加した会議議事録> (2010年11月07日追記)
(http://www.chugoku.meti.go.jp/research/sangyoshinkou/h19fyanime1.pdf)
もちろん、いがらしゆみこ氏には“キャンディ”のほかにもたくさん作品があります。
しかし、やはり、観光目的は“キャンディ”でしょう。
平成19年1月に行われた海外(韓国、台湾、中国、香港)の視察モニターツアーでは、
<いがらし美術館の観光目的>として<キャンディは台湾でも有名である>と報告書に書かれ、また、視察後の感想でも<子供の頃好きだった「キャンディ・キャンディ」を見学できて懐かしかった(大意)>(台湾の視察者)とありました。
(中国運輸局調査要約編より)
キャンディの展示もないのに、これはどういうことでしょうか。
倉敷のいがらし美術館とは、提訴、和解後、展示してはならないことになっています。
キャンディの展示もできないのにそのような企画が(水木が知らない間に)進んでしまったとしたら、国や倉敷市までを巻き込んだ虚偽を前提とした極めて不誠実な行為になります。
キャンディの名に惹かれて倉敷を訪れた海外の方たちは、騙されたような気分になるに相違ありません。
たいへん不安になった水木が、国土交通省に確認の接触をしたのは以上の理由からです。
国土交通省・観光庁・観光地域振興部観光資源課のY氏の説明
まずY氏から下記のことを電話で詳しく問われたあと、再度、電話をいただきもう一度、確認されました。
「明日絵・倉敷いがらしゆみこ美術館とは“和解”したと聞いているが、今後、展示は本当に行われないのか」
この時、水木が素朴に抱いた感想は・・三城氏に「和解」という言葉を悪用されてしまったかもしれない・・・ということでした。(三城氏がキャンディ復活に執拗にこだわり、署名運動を開始し、ブログによる水木への誹謗中傷が激しくなった時期とも一致します。)
以下は、水木による文書回答
1 倉敷いがらしゆみこ美術館は一審判決後から、水木には著作権はないとして
違法展示をはじめ、最高裁判決が下りても(弁護士の通達、及び著作権を無視し
て)さらに5年もの間、違法展示をつづけてきました。
2 和解をした理由は、三城氏が最高裁の判決を認め、もう二度と勝手にビジネス
(商売)はしないと約束をしたためです。
今今後もいがらしゆみこ美術館に関してはキャンディの展示の許可を与えるつもりはありません。
観光庁・観光地域振興部観光資源課 Y氏からの回答書より
1平成18年12月1日、『中国地方国際観光ビジネスフォーラム』において、中国地方に所在する4つのアニメ関係施設(いがらしゆみこ美術館を含む)及びこれらを結ぶツアールートを紹介しました。
2 平成19年1月20日〜24日にこれらのアニメ施設(いがらしゆみこ美術館を含む)と周辺の観光地を組み合わせル―ト設定したモニターツアーを実施しました。
3 また、平成19年10月22日〜25日に開催された「中国地方観光ビジネスフォーラム」において、「いがらしゆみこ美術館」を視察のひとつに組み込みましたが、その他の活動は現在(水木注 平成21年8月)に至るまでしておりません。
国交省が問い合わせてくださった関係各部署は以下の通りです。
* 岡山県担当 産業労働観光物産課 K参事
* 倉敷市担当 文化産業局観光部・観光課 N主任
ご注意
<倉敷いがらしゆみこ美術館>の成り立ちについてお話しいたします。 倉敷は、いがらしゆみこ氏の故郷ではありません。キャンディという作品とも縁もゆかりもない土地です。(そこが他の観光ルートに選ばれた漫画家の方々と全く違うところです。) <倉敷いがらしゆみこ美術館>は、観光地でのビジネスを目論んで計画されたようです。 この事件の当初、業者から見せられた<企画書>には以下のようにありました。 1【キャンディ・キャンディ美術館】として各地の観光地で展開する予定。 2 そこにプリクラを設置、グッズ販売、版画(水木注 プリントであり偽版画) また原画などの販売をする予定。 しかし、裁判が長引き名称を【いがらしゆみこ美術館】に変更したようです。 また、観光地での美術館展開も倉敷と山中湖だけに止まりました。 (山中湖は現在閉館。) 倉敷で最初の<いがらしゆみこ美術館>を運営していたのは<向日葵>という会社でした。 それが裁判中、いつの間にか<向日葵>は撤退。 明日絵・三城誠子氏が美術館を設立し、最高裁判決後5年もの間(一審後を入れると7年間)原作者の著作権を無視して違法展示をつづけました。 三城氏をやむなく提訴したのは、そうでもしなければ違法展示をやめなかったからです。
上記等の理由により、 今後も倉敷いがらしゆみこ美術館に対し、一切展示の許可を与える事はあり得ないことを、どうか御承知ください。 |